タイで遺言書を作成する方法
タイで遺言書を作成する方法はいくつかありますが、実務的によく使われるのは
- 役所で作成する方法
- 自分で作成する方法
- 弁護士に依頼して作成する方法
の3つです。
それぞれにメリット・デメリットがあります。
役所で遺言書を作成する方法
まず、役所で遺言書を登録する方法です。この制度は、2026年3月に60年以上前のルールを見直し、手続きを簡素化して相続トラブルを防ぐ目的で改正されました。改正により、全国どの郡・区役所でも遺言作成が可能となり、本人確認はIDカードやパスポートなどの顔写真が確認できる公的書類で統一されています。また、証人は2名以上が必要で(日本人でも可)役所の長の面前で署名を行う仕組みが採られています。
遺言書の原本は本人が保管し、役所が写しを保存することも可能となり、保管方法の柔軟性も高まりました。書式や必要書類も全国で統一され、手続きは以前より分かりやすくなっています。手数料は作成が50バーツから250バーツ、写しの交付が10バーツから50バーツへ引き上げられましたが、依然として低コストで利用できる点は大きなメリットです。役所で作成する遺言は形式面の信頼性が高く、無効になるリスクが低い一方で、内容の法的妥当性まではチェックされない点には注意が必要です。
自分で遺言書を作成する方法
次に、自分で遺言書を作成する方法です。費用がかからず手軽に作成できる反面、形式ミスによって無効になるリスクが高い方法です。タイでは証人や署名方法に細かなルールがあるため、正しく作成したつもりでも無効になる可能性があります。また、紛失や改ざんのリスクもあり、相続トラブルにつながるおそれがあります。
弁護士に依頼して遺言書を作成する方法
最後に、弁護士に依頼して作成する方法です。費用はかかりますが、内容面まで含めて適切に設計できるのが最大のメリットです。特に、国際相続や財産が多岐に渡る複雑なケースでは、将来のトラブル防止の観点から最も安心できる方法といえます。
まとめ
そして重要な点として、どの方法で遺言書を作成した場合でも、それだけで相続手続きが行われるわけではありません。タイでは、遺言の効力を実際に発揮させるために、裁判所で代表相続人の選任手続きを行う必要があります。この点はすべての方法に共通します。タイでは裁判所の関与が必要になる点に注意が必要です。
今回の改正により役所での遺言作成はより手軽になりましたが、『遺言書作成』と『相続手続き』は別の問題です。遺言書は作ること自体が目的ではなく、実際に相続の場面で機能することが重要です。そのため、作成方法だけでなくその後の手続きも見据えて準備することが大切です。
監修:タイ国弁護士 Ms.Mallika Thepwong
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